初めてのシトロエンは

初めてシトロエンを知ったのは、初めてシトロエンなる言葉の響きを耳にしたのは、いつだっただろうか。脳内を検索してみることにする。

私は、すでに記したように、20代半ばまで特にクルマ好きではなかったこともあり、それ以前は直接的なクルマ情報を知識として仕入れることはあまりなかったように思う。他の何かに、表現されているとか登場してくるとか、そういうことがクルマを知るきっかけになっていた。

松田聖子 “Canary” (1983)

作詞:松本隆、作曲:SEIKO、編曲:大村雅朗

1983年発売の同名アルバムから、A面2曲目に収録されたタイトル曲である。当時は松田聖子か中森明菜か、という党派争いが全国の教室で勃発していた時代である。私は表向きには中森明菜を推していたが、実は松田聖子もチェックすることを欠かしていなかった。この辺の話は長くなるので、話を広げることは避けたい(笑)

見知らぬ子供たちが走る
降り出す雨に追われるように
歩道の脇のシトロエン
窓のあなたに Say Good-bye

松田聖子自身による作曲、そして作詞は松田聖子にはこの人という松本隆である。個人的には編曲の大村雅朗氏も数多くの名曲に携わっていながら、残念なことに若くしてこの世を去ってしまった存在として、記憶に残る一人である。

こうしてみると、シトロエンという語感は歌詞としてうまく嵌まるのだろう。ここがプジョーでもルノーでもよろしくない。なんだかわからないが詩的で情景としてもお似合いなのがシトロエン。そんな感じで当時は捉えていた。ちなみに、NHKでは山口百恵のあの曲と同じく別の言葉に差し替えられたのは、有名な話である。

歌詞は、ある別れのシーンを描いたものだが、以下のように続く。

ミラーに港町が映る
あなたと暮した部屋が消える
薔薇の模様の壁紙
窓の横にカナリア

何しろ歌詞なので状況を忠実に描写しているとは限らないこともあり、定かではないのがシトロエンの扱いだ。「男(彼)の運転するシトロエン、その窓に映る(窓越しの彼)にサヨナラ」とも取れそうだが、後段の「ミラーに港町が映る」は主人公(女性)の視覚のようだし、それならばドライバーは女性なのか。私としては、どうやらシトロエンに乗っているのは主人公(女性)のほうで、二人で暮らした部屋からシトロエンで去って行くシーンを描いているとみた。歌詞の全体像としても、彼の元を離れ、自分の進むべき世界へと羽ばたいてゆく女性の決意が表れている。

そうなるとこのシトロエンの車種はなんだろう、と気になってくる。1983年という時代を考慮すると2CVであれば絵にはなるが、ちょっと決まりすぎな気も。個人的にはVisa (ヴィザ)あたりだとイイなぁという感じがするのだが。

さて、おそらく私はこの曲で初めてシトロエンを知ったのだろうと記憶を辿ってきたのだが、実はもっと前だったかもしれない。それはまた別の稿にて。ちなみに『Dr.スランプ』ではない(笑)

《続》初めてのシトロエンは

2件のコメント

  1. 松本隆の歌詞で初めて知った単語は多いですが、「ディンギー」ってなんじゃ!とインターネットなどない当時は謎は謎のままでしたねぇ(笑)。

    1. 「白いパラソル」ですね。松田聖子自身も最初はディンギーが何であるか知らないまま歌っていたとか。こういうこともすぐにわかってしまうのがインターネットですねぇ(笑)

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