ユーノス・ロードスターに決める(1995年)

EUNOS ROADSTER (NA6CE)

私が急速にクルマへの関心を強めていくようになり、どうしてもそれまで乗っていた凡庸なクルマを買い替えたくなったおおよその経緯は、[投稿カテゴリー:クルマ好きへの道のり] に記してきた。

最終的にユーノス・スロードスターを選ぶことになった要因は、消去法的な要素と積極的な関心とが幸運な出会いをしたところにあった。

まず第一に、私の知人友人が乗っていないクルマであること。どうも知り合いと同じクルマを選ぶことに何となく抵抗を感じるようで、今でもそんなところがある。もし選ぶとしてもグレードや仕様を変えたりしたくなるものだ。

第二に、走り志向に振ったというか、要はある種の漫画的な世界観と結び付けられやすい類のクルマは避けたいという気持ちもあった。かといってまったり志向に身を委ねるのも違うなという思いもあり、国産車の中でガチガチのスポーツ系ではなく、それなりに活発に走るクルマという狭いストライクゾーンを狙う必要があった。

第三に、リーズナブルであること。当時はまだ若輩者だったので、正直なところコストは抑えたいし、抑えるしかなかった。輸入車、特にイタフラ車にはとても手を出せなかった。いや中古車なら100万円以下で並んでいるものも多かったが、手に入れたが最後、どんな請求書が次々と届くかわからない世界であることは、十分に理解していた。結論としては手頃な国産車の中古からという選択肢に落ち着く。
後年、ロードスターの次にプジョー405を手に入れることになるが、それはこの時に断念した輸入車入手への思いが結実した瞬間として感慨深いものがあった。

以上が、消去法的、つまり選択肢が絞られる方向での検討要素。

当時、ユーノス・ロードスターは、クルマ雑誌には毎号のように登場し、特集も多く組まれるという、クルマ好きの注目を常に浴びる存在であった。私が購読していた『NAVI』誌は、比較的輸入車贔屓のスタンスではあったけれども、国産車としてはユーノス・ロードスターの掲載率は高かった。また、あの徳大寺有恒氏の車評でも国産車だったらコレをオススメしたい、と絶賛の対象だった。

私自身、ユーノス・ロードスターには着目していたが、何しろ2シーターのオープンカーという特殊な仕様ゆえか、しばらくの間は自分とは関係のないクルマだと考えていた。ところが、ある時から急速に「ユーノス・ロードスター、イケるんじゃないか」と思うようになっていった。

先に記した消去法的観点からみても、当時の自分の周囲には所有している者がおらず、過度な走り志向ではないが、ライトウェイトなFRという走りを味わい理解するには申し分のないレイアウト、そして中古車が比較的リーズナブルに入手可能である。条件的に全く問題がない。

さらには、輸入車志向が芽生えていた感覚からみても、往年のロータス・エランを参照したユーノス・ロードスターは、その佇まいから醸成される様々なシーンを思い描くことができ所有する満足感を十分に得られそうだった。2シーター即ち定員2名であることは、当時の私のライフスタイルでは事実上問題なかった。オープンカー即ち屋根が無いことは、実を言えば当初はそれほど惹かれるポイントではなかったのだが、幌を閉じてしまえば屋根付きだし、ということで受け入れられた。

ユーノス・ロードスターは何ら特殊なクルマではなく、走りは本質的で、普通に使えて、デザイン性も高く、所有する喜びもあり、中古で容易に手に入る。もうこれしかないと思った。

次回「ユーノス・ロードスターが来る(1995年)」に続く


冒頭写真は、納車から間もない時期の私のユーノス・ロードスター。まだノーマルのままの状態である。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。